再生医療(PRP療法)とは
PRPはPlatelet-Rich Plasmaと言い、これらの頭文字をとって、PRPと言います。日本語で多血小板血漿(たけっしょうばんけっしょう)」と言い、血小板を高濃度に含んだ血漿のことです。
高濃度の血小板にはさまざまな成長因子が含まれており、損傷した組織や痛みのある部位に注射することで人体の自然治癒過程を活性化させ、抗炎症効果・治癒・再生速度を上げます。
ご自身の血液を使用するためドーピングの心配がなく、アレルギーや感染リスクが少ない安全性の高い治療です。
こんな症状の方に有効です。
- 慢性的な痛みや難治性の痛みにより、日常生活やスポーツに支障がある方
- 変形性関節症の方
- 筋・腱・筋膜・靭帯の障害による疼痛性疾患の方
PRP療法の特徴
ステロイド注射などの炎症を抑える従来の治療とは違い、PRP療法は炎症を起こすことで自然治癒を促すため、治療後3~4日間は患部の炎症反応による痛みが生じることがあります。
ご自身の血液を使うためアレルギー反応、感染といった副作用もなく、基礎疾患のある方など、リスクがある人にとってもPRP療法は朗報です。
(注意:基礎疾患のある方は医師としっかりと相談しての治療になります)
- 治療後1~3週間程度で効果が表れます。
- PRP療法は、1回の治療で6~12ヵ月間は効果が持続。
治療の流れ
まずは診察を受けていただき、必要に応じて検査を行います。
治療の対象になる方は標準治療(保険診療)を行っても効果がなかった方や手術など侵襲性のある治療を希望しない方になります。
治療適応の場合、PRP療法の説明を行い、同意が得られれば治療日を決めます。
※初診・再診の方でも当日の治療はできません。
予約を取って治療日を決め、同意書をご提出いただいて治療を行います。
治療当日
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採血
患者様ご本人の静脈血を15㎖採血します。
(使用キット:Arthrex・ACPダブルシリンジシステム) -
遠心分離機にかける
採取した血液を5分間、遠心分離器にかけPRP(多血小板血漿)を採取します。
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PRPを損傷している部分に注射
採取されたPRPを損傷している部分に注射します。注射針は通常行う注射の針と同等の太さです。
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※①~③の工程は約30分~40分です。
定期診察
経過観察のため1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年後に受診していただきます。
費用
第二種:慢性関節炎 | 48,900円(1部位につき) |
第三種:筋肉・腱・靱帯・筋膜 | 30,900円(1部位につき) |
当院は、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」において求められる「特定細胞加工物製造」に 関する届出を近畿厚生局に提出し、2021年1月26日に受理されております。
また、「再生医療等提供計画」に関する届出を近畿厚生局に提出し、第三種(PRP・関節外投与):2021年6月21日、第二種(PRP・関節内への投与):2021年7月8日に受理されました。
お問い合わせ
医療法人一幸会 いっしん整形外科